過ぎし日と来たる日

ル・ピュイの道や日々のあれこれ

Day 7

2022/8/17

7日目

Espalion(Au Gîte du Pont Vieux) ~ Campuac(L'Arche d'Yvann) : 24.6km

[http://]

さて、7日目です☀️

雨は止んで晴れているようですね。よかったよかった😀この日はエスパリオンからエスタン(Estaing)に行き、そこからGR65ではなく、GR6のルートでカンピュアック(Campuac)まで行きます。

宿は予約済みで、"l'Arche d'Yvann"というところです。ここももともと予約してやむなくキャンセルした宿で、どうやら1日遅れなら行けそうだと再度メールしたら、じゃあおいでよと誘ってくれたので、泊まることにしました。なにはともあれ宿を確保しているのは安心です😊

 

ということで、7時半、出発です👣

Le Pont Vieux

この美しい橋も見納めです。ちょっと暗いけど🔅

しばらく川沿いの小道を直進します。ほぼ突き当たりを左に曲がると新興住宅街に入ります。正面の山の上に廃城が見えます。昨夜の雨のせいか、少しもやが掛かって幻想的です。

朝日に輝く

またすぐ右折し、住宅街を歩いていきます。住宅街の中なんて、何気に今までにない光景かも👀

雰囲気ありますな

城を横目に街の出口へ。少し林の中を通るところもあります。

じゃり道

道なりに行って少し広い道路に出たら、その道路に沿ってずっと進みます。この道路、車の通りがそこそこあったので、要注意ですね⚠️高速道路のジャンクションみたいなところを越えたら、左折して横道に入ります。横道をしばらく進むと非常に印象的な木が現れるんです🌲

ワオ😲

ここがベシュエジュールの入口です。

 

昨日ディディエやカリーナ、アンディーはここまで来ていたのでした。エスパリオンからそれほどかからなかったですね。林の中を歩くと右手に古い教会も見えてきます⛪️

Église Saint-Pierre de Bessuéjouls

左手にはGîteドメーヌ・ダルマニャックも見えてきます。予想通り立派な建物、というかお屋敷ですね😮ピンクがかったレンガがきれいです。

アルマニャックといえばガスコーニュ地方名産のブランデー🥃ですが、その名前を付けているということは、オーナーがそちらの出身なのかな🤔

集落は小さいので道なりに5分も行けばもう出口です。役場の前で何台かキャンピングカーも止まっていました。ここは🚰があるはずなんですが見つけられませんでした😅いったいどこに…。水が少なくなっていたら必ずここで補給しておいた方がいいです。この先急な登りが待っています。

 

集落を出るとまた横にそれて山道に入ります。本当に山道です。ここもなかなかにキツかったのは覚えています。なぜこんなところを通らせるのかと、ひとりでぶつぶつ文句を言いながら登ったような😂出発から1時間15分、すでに汗だくです🥵

ようやく上にでました😇

おー😀がんばった甲斐があります。と、こまめに水分補給も💧今日は街中からのスタートだったので、開放感があってGOOD👌

白樺、ですかね?

しばらくのんびりと歩いていきます。

途中で右折し進んでいくと、今度は林の中を降る道です。丘の上に登らせたのはどうやら車の危険回避と、あの風景を見せたかったようですね😀晴れていてよかった。

 

下まで降りきると、少し先に教会が見えてきます。

Église de Tredou

場所の割になかなか大きな教会ですね。教会横には公衆トイレと🚰もあります。先のベシュエジュールで補給を逃すとここまで1時間耐えなければなりません😨

教会の直前を左折して牧草地の中を突き進みます。少し民家のあるル・カン(Le Camp)というところを通過👣

Les Camp

どこの家もキレイにしてあります。というか、家の中ならともかく、なんでこういうオブジェや壁すらキレイに見えるんですかね😅

鉄塔が印象的なこの道

彩りも豊か

小屋

ご覧のとおり、相変わらず日差しが強いです😎木陰もありません。

 

教会から30分ほどでヴェリエール(Verrières)という集落に着きます。

Verrières

なかなか可愛らしい集落ですよ🥰

石組み

教会

集落を見て回るように通過します。

Pont des Pèlerins 

橋を渡ってロット川沿いに幹線道路を進むと、また林の中へ。これは車回避でしょうね。粘土なのか、少しぬかるんでいました。そこを抜けると、

Estaing

エスタンの村が現れます。

 

このエスタンも「フランスの最も美しい村」のひとつです。ロット川の内側にあり、川に守られた格好になっています。

橋を渡って入場

スミマセン、橋の写真、撮り忘れました🙇車も通れるのですが、ギリギリ一車線分なので、反対側からも来たらどちらかがバックしなければなりません💦

村、という割には車の通りがけっこう多いです。お城が大きいため、町くらい大きく見えます。この村には飲食店の他、Gîteもけっこうあります。宿泊地としては良さそうですね👍

ブーランジェリーに寄って、パン・オ・レザンとクロッカンを買いました。

クロッカン(ザクザク)

10時ですが、朝食がなかったのでブランチといったところでしょうか。

うまいなー😋中世の街並みを眺めながら。味って雰囲気も食べていると思うんですよね🎵山で食べるおにぎり、おいしいですもんね🍙

 

ちょっと村内を散策してみましょう。

Rue du Pont

Église Saint-Fleuret d'Estaing

教会はそれほど大きくないですね。

Château d'Estaing

傾斜がキツい。荷物を背負ったままでは見るのは難しいです😓ゆっくり見学するには宿泊するのがベストかな。カフェでアンディーがお茶しながら電話してました🤙

 

1時間ほどエスタンに滞在して、また出発です。これから行く道はGR6というルートで、南仏のイタリアとの国境付近から、フィジャック、ロカマドゥールを通ってジロンド県の大西洋沿岸まで抜けていく道です👣

また渡ってきた橋を戻って、ここでルートが別れます。橋を背に、正面の教会を斜め左に進むと私が行くGR6。教会を右に行けばGR65で、ゴリナック(Golinhac)を経由してコンクに至ります。2つの道はおよそ20km先のカンパニャック(Campagnac)で合流するのでどちらに進んでも問題ありません。大多数の方がこれまで通りGR65を進むでしょう😊

というわけで、この先はカンパニャックまでの20kmほどをGR6でお話しします。

 

さようなら、エスタン👋

GR6を進んですぐ森の中に入ります。ここからの登りは狭い山道でめちゃくちゃ急です😱一気に200mくらい登る感じですかね。ここはル・ピュイの道の中でも指折りの険しさでした🥵あと傾斜がキツかったのは、コンクの直後と、やっぱりピレネー越えですね。

30分ほどで山の上へ。

眼下にエスタンの村が

登ったなーという達成感があります。もう少し進むとロット川も見えますよ。

le Lot

通る人が少ないせいか、案内もあまりなく不安になります🫤ただ、ほぼ一本道なので大丈夫です。

道は少しずつ登っています。こんな道でも今日はすでにキツいアップダウンを何度か歩いてきたので、かなりしんどい😣おまけに暑い☀️

 

少し林の中を歩くと、D-22という幹線道路にぶつかります。幹線道路といっても車線もなく、車の通りもほとんどありません。D-22に沿って少し歩いたらまた横道に入ります。家がぽつぼつ見えてきたら、その真ん中にこんもりとした丘も見えるでしょう。ここがサン・ジェニエ・デ・ゼル(Saint-Geniès des-Ers)です。

この丘は木に囲まれているので内側が見えにくいのですが、てっぺんに小さな礼拝堂があります⛪️

Saint-Geniès des-Ers

この礼拝堂と大きな木は非常に印象的で、本当にステキな場所です。ル・ピュイの道の中でも私のお気に入りの場所のひとつですね🥰

ベンチとテーブルがあるのでゆっくり休憩☕️礼拝堂の横には🚰もあるのでしっかり補給しましょう😊こんな場所があると知っていたら、エスタンでサンドウィッチでも用意したのに😒

お昼寝したら気持ちよさそうですね😊

礼拝堂

ちなみに、エスタンからここまで私の足で1時間半ほどでした。

 

さて、ぼちぼち出発しましょう🚶

この先、何回も林の中を登り降りします。目的地のカンピュアックは標高650mくらいなので、トータルで見たら登る方が多いですね⤴️

礼拝堂の丘を降りてルートに戻ると、やたら犬が吠えてくる家があるので足早に去ります🏃‍♂️途中、ロマネット(Romanettes)、コム(Comes)という集落を通りますが、家もほぼありません。森の中に放牧地があって、牛さんがのんびり寝ているのを横目に見ます🐮

Romanettes

体の模様が違うし、乳牛でしょうか?

Comes

アップダウンがキツい🥵

そのうちD-20という幹線道路にぶつかるので、今度はその道に沿って進みます。こっちは車がバンバン通って危ない⚠️

1.5kmくらい進んだら十字架が立っているところがあります。そこを左折すると、林の中に入っていきます。また1.5kmほど進めばカンピュアックに到着します。

村の入口

Campuac

この村をひと言で喩えると「静寂」。これまでも静かな村はありましたが、この村の静けさはちょっと独特な気がします🙄人が歩いていないのはもちろん、なんか閉じこもったような感じです。通りが清潔というのもあるかもしれませんね。

教会

教会はなかなか大きいですね。ちょうど15時だったので宿に直行します。といっても、教会の向かいなのですが。

l'Arche d'Yvann

ずいぶん大きな門があるけど、これが入口なのでしょうか😅ちと怖い…。

一応通りの裏も確かめましたが、ここしかないので意を決して😠

入れました☺️広い庭です。奥の方のテラス席に座った男性が手を挙げていますね🙋向かいに座っている女性と話していたようです。

私の名前を告げると、知ってるよと言われました😄まぁメールにも日本人と書いておいたし、そりゃそうか。ジーパンにポロシャツ、パイプを燻らせて、悟ったような様子で微笑している。独特なオーラを醸し出すこの男性が家主のイヴァンです。

イヴァン

相変わらず私がゼーゼー言っていると、女性は大笑い、イヴァンはニヤニヤしています😁とりあえずイスに座ってお水をいただきます。

テラス

 

落ち着いてから建物を案内されました。

居間

想像以上に立派な建物、というかお屋敷です💦

階段

部屋から

ベッド

ここは17世紀に建てられた邸宅だそうです😳それをイヴァンが改装して宿にしています。階段は大きな木材で作られ、とても広く、また、すり減って凹んでいるのが長い年月を感じさせます。いったいどんな人が建てたのか気になる🧐

客室はもちろん、シャワーやトイレもモダンに改修されているので清潔✨

なんていうか、とても不思議な建物です🙄いわゆる古民家リノベみたいな感じなんでしょうけど、この邸宅にしてこの穏やかさ。家主の独特なオーラがよく出ているような気がしませんか?

ダイニング

イヴァンが夕食の準備をしていますね。邪魔になるのでテラスへ。

イヴァンの猫ちゃん

猫ちゃん(のびのび)

到着したときイヴァンと話していた女性は、6月にここに泊まって、その後サンティアゴまで歩いた先輩でした。パリからわざわざイヴァンを訪ねてきたそうです。明るい方で、ここまで来られたのならサンティアゴまで大丈夫と勇気づけてくれました☺️

 

村外れにマドレーヌ屋さんがあるとGoogle Mapに出ていたので、食事前の散歩がてら行ってみたら見つかりませんでした😔そうこうするうちに夕食の時間です。

イカーは私の他にもう1人だけ。ナタリーというメガネの優しそうな女性です。彼女もエスタンからの急な登りで挫けそうになったと言っていました😄

また、一般のお客さんもいて、オランダから来た4人家族、バルセロナから来た年配のカップル、あとはフランス人の3人家族です。四角に囲んだテーブルで夕食をいただきます🍽️🍷

クレープ🤤

そば粉のクレープで何かを包んであります。あと、おそらく私が日本人だからでしょうか、メインにタイカレーとお米を出してくれました🙂

うまい😋

カレーといっても辛くはなく、非常に食べやすくアレンジされています。それと、パンに赤ワインにデザートがアプリコットのプリンです。もちろん手作り✨

いやー、ここのご飯もすごくおいしかった😋たくさん食べましたよ😁

珍しく多国籍な夕食になったので、いろいろ会話ができて楽しかったです☺️

オランダの一家は車でスペインのバレンシアへ旅行の途中でした。お子さんは2人ともシャイでしたが、お母さんが親しみやすく、アムステルダムのことをいろいろ教えてくれました😀

バルセロナカップルとはスペイン語で話し、この旅のことを話すと非常に驚いていました。女性の方は、カミーノを歩いたことはないけど、サンティアゴ手前のLigondeという村のアルベルゲでボランティアをしたことがあると言って、私もその村を知っていたので会話が盛り上がりました😊

イヴァンは積極的に喋ることはせず、例によって話を聞きながらニヤッとしていました。あとでなにがおかしいのか尋ねると、君が幸せそうに食べたり話したりしているのを見るのが嬉しいから、と🥲なんか、忘れていた感覚を思い出します。

 

食後、フランス人の旦那がギタリストだったので、テラスでワインを飲みながら演奏を聴いたりしました🎵

まったり演奏🎶

イヴァンは相変わらずパイプを燻らせてニヤニヤしています。なんか、いいですね☺️

私とナタリーは疲れもあって途中で退席。こんなにリラックスできたのはこの旅で初めてかもしれません😌

一度はキャンセルしたけれど、もう一度チャレンジして本当によかった。来てよかった。心からそう思える場所に巡り会えたのでした。