過ぎし日と来たる日

ル・ピュイの道や日々のあれこれ

Day 8-2

前回の続きです☺️

 

Conques

続きではあるのですが、すでに目的地には着いているので、コンクでの出来事だけですね。ちなみに、この日の行程は約24kmだったのですが、初めてあまり苦しまずに歩けました👍1週間歩いて慣れたのでしょうか。

 

以前から「コンク、コンク」とまあまあ名前を出していたので、どんなところか気になったかもしれませんね。

コンク(Conques)は「サント・フォワの聖遺物」が納められいる、そこ自体がカトリックにおける巡礼の目的地でもある場所です✝️そもそも「巡礼」の目的は「聖遺物参り」なので、1000年も昔から信仰のある人々によってこの辺鄙な村は栄えてきたわけです。そのおかげで町並みはほとんど変わらずに保存され、現在は「フランスで最も美しい村」の中でも屈指の人気を誇る村になっています。

2018年にフランスを巡った際にトゥールーズ(Toulouse)を訪れたので、当地も来てみたかったのですが、いかんせん山の中で交通手段がないので断念したのです😔なぜ来てみたかったのかというと、単純に写真を見て印象的だったからです。隠れ里のような佇まいが幻想的に思えたんですよね。

 

村に到着してみると、たくさんの観光客が😳すごく人気なんだなーと実感します。みなさん車で来ているようです。

とりあえず、宿に向かいます。14時半なのでもうオープンしているはずですし。まずはサント・フォワ教会の正面を見てみます。

Abbaye Saint-Foy de Conques

🙄想像していたより遥かに大きいですね。本当に、どうしてこんな山の中にこんな建物があるのだろうと、わかっていても不思議。

タンパン

これが有名なタンパンです。非常に細かく彫られています。また後ほど見ましょう。

宿泊施設は教会の裏です。横からまわっていきます。

宿泊施設

こちらも大きくてビックリ😳

入ってみると、従業員の方々に「よく来たねー!」と大歓迎されてアワアワ😳中庭で靴を脱いでからイスに座らされ、例によってお水をもらいます。おっ😀レモン水です。サッパリ🍋

他に到着した人たちも同じようにまずは中庭で休まされています。少し休んでから受付に並び、残りの支払いと部屋とベッド番号を割り振られます。個室や2人部屋もあります☝️

部屋に向かう前に、先程の案内してくれた方がかなり大きいビニール袋を持ってスタンバっています。ここではベッドバグの侵入を防ぐため、入室前に必ずバックパックを袋に入れてもらわなければなりません⚠️そのことはメールにも書かれていました。

 

館内の案内を受けて、指定された部屋に入ります。2段ベッドが10台🛏️この旅初めての2段ベッドです。とりあえずシャワーを浴びて洗濯します。さすがにこれだけの規模の施設なので、シャワーやトイレも混雑していてなかなかに使いづらい😅洗濯物は裏庭に干しましたが、雲行きが怪しくなってきて少し心配🫤

部屋に戻ると隣のベッドにシャワー後でボーッとしている女性が座っていました。ここはちょっと覚えていないのですが、ベッドに名札でも付いていたんだっけ?"HANA"と書かれていたので、はじめましてとなりました😊彼女がチェコプラハから歩いてきているハナです。

と、そこへ誰かが私を呼んだので振り返ると、神の使いディディエが立っていました。彼も同室です😄ディディエは今日は13kmしか歩いていないから、11時には着いてビールを飲んでいたそうな🍺さすがです。

 

雨が降る前に村を見てまわります⏩

山の斜面に沿って村が作られているので、だいたい坂道です。けっこう急なところもあります⤵️高さはないけど、ドイツで見かけるような家が並んでいます。

上から見ると、教会の印象がだいぶ異なり、おとぎの国みたいに見えますね🍎正面からだと少しゴツいなーって感じます。屋根瓦が魚のウロコみたいに細かい🐟

写真からお分かりになるかわかりませんが、この村の石畳、石をタテにして並べてある感じなんですよね。なので、トゲの上を歩いているような感じなんです🙄つまずきそうでちょっと怖かった💦なにせ坂で転がっていってしまうので。

 

あとはサント・フォワ教会です。

壁がさまざまな石から作られていますね。どうしてこう統一感のある仕上がりになるのでしょうか?

もう一度タンパンも。

左が天国、右が地獄。地獄の方はよく見ると、怪物に舌を引っこ抜かれている人や逆さ吊りにされている人もいますね😰こうして並べてみると、天国側の整然さは非常に不自然。地獄の方が表情や感情が豊かでいいです⭕️

ロマネスクらしく彩飾が少なく、地味な印象ですが、天井が高いためかゴシックのように広く感じます。このアーチを見るたびに、昔の人が一体どうやって作ったのか不思議に。

回廊の一画には小さな礼拝堂も。

教会の中で回廊の部分が一番好きなのですが、ここのは撮り忘れてしまいました😔

一度部屋に戻ります。

 

部屋はもう埋まっていて、その後も続々と宿泊する人がやって来ていました。たぶん、100人くらいは泊まれるんじゃないかなー🙄アレクシたちも着いていて、別室に割り当てられいました😀

夕食は19時と言われたので、裏庭のテラスで日記を書いたりして過ごします。が、雨が降ってきたので洗濯物を取り込んで部屋へ避難🌀

同室のイタリア人女性2人が次の宿を予約しようとして四苦八苦していました。その場にいたディディエが手助けをしてあげて落着☺️わかるよ、その苦労🤝

 

鐘が鳴って食堂集合です。

食堂には長机が10台ほどあり、各自好きな席へ座ります。私はディディエとハナの横に。9割がたフランス人なのでかなり騒がしいですね😅

と、神父さんが来て鐘をカンカン鳴らし始めました🔔フランス語で何かを言っているけどよくわかりません。ただ、出迎えてくれた従業員の方たちを紹介して拍手を促していたので、ディディエにボランティア?って聞くと、そうだよと。これだけの人数を出迎えて、お世話をしたり、配膳をしたりするのにボランティア5〜6人でやっているなんて頭が下がります🙇

続いて、また何やら説明を始めます。一通り説明した後、外国人は手を挙げてと言われたのでそうします🙋‍♂️外国人は私を含めて5人ほどでした。そうしたら指をさされて何か言われました。よく分からず😦としていると、向かいのフランス人の女性が日本語で「後でミサをやるからその時に日本語で聖書を読むよ」と教えてくれました😳ミサのことよりも、こんな山の中で日本語を話せるフランス人がいることの方にとても驚きです。

 

食事が来ましたよ😀

大皿を順によそっていきます🥗

ラザニアは挽き肉がゴロゴロしていてとてもおいしい😋余るほどたっぷりあります。ていうか、山の中の食事とは思えない💦

ワインはこちら専用のものでした。「巡礼者のワイン」とかそんなの🍷

左のメガネの女性、名前はジャドと言います。彼女が日本語を喋れるんです❗️なんでも以前、大阪のアンスティテュ・フランセで何年か働いていたとか😀このコンクにはインターンで来ているそうで、もう何日か滞在するそうです。常にニコニコしていて、太陽のよう☀️もちろんGR65もサンティアゴまで歩いたことがあって、いろんな場面のイラストをよく描いていました。不思議な縁です☺️

こちらではチーズはデザート感覚で最後に出てきますね🧀チーズかヨーグルトを選ぶという感じです。こちらではチーズだけでしたが。チーズと赤ワインがよく合うんですよね😉

もちろん、この後デザートも別途いただきました。

 

20時半から巡礼者のミサがあるので皆でゾロゾロ教会へ。小雨が降っています🌧️

ジャドはフランス語の代表として、われわれ外国人は各国語の代表として壇上に呼ばれ、自分たちの読むページを確認します。2022年8月18日は木曜日だったので、木曜日の言葉を読みます。

ミサは基本的にはどこでも聖体拝領の儀式と、巡礼者への安全祈願を行います🤲最初はよく分からなかったけど、何回か出ればなんとなく分かるようにはなりますね😉

われわれが巡礼者を代表して聖書を音読するのはミサの始めでした。まずフランス語、次に英語、イタリア語、ドイツ語、チェコ語、最後に私が日本語で読みました📖地元の方々も参加しているので、席が埋まるくらい集まっています。さすがに緊張しましたが、無事やり遂げました😌

その後は上記のように儀式が行われ、最後に教会内を練り歩きながら巡礼の歌"Ultreia"を何度も歌います。おそらくこれがこの地の伝統なのでしょう。非常に熱がこもっていました😡ちなみに、この"Ultreia"はフランスではよく歌われましたが、スペインではほとんど聞きませんでした。たまたまでしょうか?

 

ミサが終わると、今度は正面のタンパンの説明をしてくれます。が、これが長いこと長いこと😫ジャドが説明してくれてはいたのですが、長すぎて彼女ももういいやってなりました😅

もう21時半です。もう一度教会内に戻って今度はパイプオルガンの演奏があります🎹

このときに、階段を登ってパイプオルガンのそばまで行けるのですが、ちゃんとお金を徴収されるので注意💰6€だったかな?たしか、普段行けないところも行けたと思います。演奏は素晴らしかったですが、さすがに眠い😂

階段から

まだあります。またタンパンの前に集まって、みんなカメラを構え始めました👀ジャドに聞くと、タンパンのライトアップが始まるのだそう。

と、カンピュアックのイヴァンの宿で同室だったナタリーが私を見つけてくれました🤗彼女は特に道を間違えることもなかったようで、どこかで休んでいる間に私が抜かしたようでした。彼女の旅はコンクで終わりなので、明日パリに戻るそうです。彼女も優しくて、出会えてよかったです☺️

ライトアップ始まりましたね。

これは…申し訳ないけど余計かな、と思いました。たぶん昔はこのようにカラフルだったんでしょう。でも、今のままで十分良さが出ています。

 

22時半。これにて食事からの全イベント終了です☑️

長々とすみませんでした🙇

帰ると洗面台やトイレが大混雑💦ディディエやハナとちょっと騒がしかったねと苦笑し合いました😅でもまあ、たまにはこういう日もいいかもしれませんね👍

 

このコンクまで来て、ル・ピュイから200km歩いたことになります。人がなにかに慣れるのは時間と労力がかかることだなーとつくづく感じます💨でも、その間、助けてくれる人がいるのは幸せなことです☺️そういう社会や共同体を作れればいいなと思います。