過ぎし日と来たる日

ル・ピュイの道や日々のあれこれ

Day 9

2022/8/19

9日目

Conques(Abbaye Sainte Foy) ~ Livinhac-le-Haut(Gîte La Coquille Bleue) : 23.7km

[http://]

朝です☁️曇り空ですが、雨は上がっていてこれから晴れるみたいです。

やはりといいますか、2段ベッドであまり眠れませんでした😞7時から朝食でしたが、まだ寝ている人もけっこういて、食堂はまばらなかんじ。ディディエはみんながまだ寝静まっているうちに支度して、朝食の前には出発していました。

軽めに済ませて、ジャドとお別れのあいさつ🤗アレクシとジャン・ミシェルとはまた後でとあいさつを交わして出発。コンクともお別れです。

ここまで来てわかったのですが、「フランスの最も美しい村」でなくても十分美しい村は多いんです。ただ、「美しい村」は中世の家、教会、街並みがよく保存されています。その中でもコンクは別格という感じですね。この村の魅力を伝える力は私にはありません。ぜひ訪れてみてくださいとしか言いようがないです😊

坂を下まで降りたら中世の橋があります。ここが村の入口ですね。

Pont sur le Dourdou à Conques

降りたということは登ります😞ここから山道を九十九折りに登っていくのですが、ここはかなり急で足場も良くないので気をつけないと危険です。特に雨の後は石の上がかなり滑りやすくなっています。

ここは2日前のエスタンからGR6に入る道と並んで、かなり急な道です。林の中で湿度も高く、息苦しいです。泣きたくなります😭

 

途中に小さな礼拝堂があります。

Chapelle Saint-Foy

ここの鐘を鳴らすと、コンクの村から応答の鐘が鳴るそうですよ。ここまで無事に来たよ、というサインだそうです🔔

 

👋

ずいぶん登ってきました。やっぱりゼーゼーです🥵コンクの村が遠くに見えますね。さようなら。また来ます⭐️

 

登り切るとまた牧草地が広がっています。

陽の光が神々しい。

この辺りの牛さんたちは子連れが多く、かなりまったりしているように見えました😊

牧歌的な風景の中を歩きます🍀

歩くのはほとんど舗道ですね。途中で1人で歩いている女性を2人抜かしました。あいさつだけ交わします🖐️

 

コンク出発から1時間半ほどで、ノアヤック(Noailhac)に到着です。

Noailhac

Église Saint-Jean Baptiste

ここも小さな村ですが、カフェやGîteもあるので、コンクの喧騒を避けたいのであれば、こちらまで足を延ばしてもいいかもしれません。

ロバさんたちもお出迎え🫏

村を抜け、少し林の中を通っていくと、例によって小さな礼拝堂が見えてきます。

Chapelle Saint-Roch

ひと休み🥤

この礼拝堂、ステンドグラスがきれいらしいですよ💫

 

ここから風景は変わらずですが、基本的には舗道に沿って、たまに横道にそれてまた戻るの繰り返しになります。クルマはほとんど通らなかったですね。朝だったからかな🤔

途中、電柱が折れてる箇所がありました。

いいんすかね…。

 

道端で休憩所を開いている方もいました。カラダにいいよとか言われてショウガのシロップジュースを飲まされた🤢ショウガは好きだけどほぼ原液で濃すぎました😄

変わった山?丘?もありますねー。景色がいいので、歩くのも苦にはなりません。この辺りの展望地"Puy de Wolf"の案内板がありました。

花や実なんかも見つつ歩き続けます。

 

舗道の側溝で工事をしている作業員の方が手を振ってくれました😀若い女性もいましたよ👷

そうこうしていると、緩やかに降っていきます。とりあえず目指しているのは、降りたところにある町ドカズヴィル(Decazeville)です。

だんだんと民家も増えていきます。

途中に大きめのピクニックエリアもあるので、水分補給と水の調達も💧曇りとはいえ、汗はけっこうかきます。

降りの道はたとえ緩やかでも荷物の重さに比例してヒザへの負担が大きくなります。ストックは絶対必要ですね。

 

町へ入る直前はけっこう急な坂で、つま先もちょっと痛かったです😖ちょうどお昼時なので、ルートからは外れますが町の中心地へ行き何か調達しましょう。

Église Notre-Dame de Decazeville

車がバンバン走っていますねー。工業が盛んなのでしょうか、かなり大きな町のように見えます。ル・ピュイ以来、一番大きな町かも。ただ、見所らしい場所はあまりないようでした😅

町に入ってから教会まで10分ほど。教会前のブーランジュリーでツナとサラダのサンドウィッチを買って、目の前の広場で食べました🥖

これがかなり大きくて、ハーフバゲット1本くらいのサイズ😬おいしいのはけっこうですが、さすがにアゴが疲れます。

 

なんか順調すぎて、これまでのしんどさが嘘のよう😆ラクではないんだけど、もうちょっと来てもいいっすよって感じですかね😡

 

13時すぎ。ぼちぼち出発しましょうか🐾

ここからまた少し登って、サン・ローシュ(Saint-Roch)という集落を通り、リヴィニャック・ル・オー(Livinhac-le-Haut)を目指します。あと5kmちょっとなので、1時間で着くでしょう。

ロータリーを渡って町外れの方に向かいます。

横道に入ったところにサン・ローシュへの道案内をしてくれている民家がありますよ。こういうのいいですね😄

ここからの登りもそこそこキツいです💦前を行く老夫婦が坂の途中で止まって汗を拭っています。私は登り坂の方が得意なのであいさつを交わして抜いていくと、褒めてくれました☺️

ちなみにこの夫婦、ジョーとコリーヌというのですが、ショウガシロップの休憩所でも会いましたし、この後も何度も会うことになります😁非常に気さくで親切な方々です。

 

登りきってからは民家がチラホラ並ぶ道を歩いていきます。特に景色がいいわけではありません。

また天気が良くなってきてカンカン照りです🥵ひー暑い💦こういうことがあるから、あまり遅い時間にならない方がいいんですよね。

 

サン・ローシュの集落が見えてきました。ドカズヴィルから30分くらいでしょうか。教会や蛇口もあるので少し休憩💨

Chapelle Saint-Roch

簡素な作りです。涼しいので太陽を避けるにはもってこい😌

しかし、サン・ローシュの礼拝堂多いですねー🤔

当初、今日の目的地リヴィニャックではなく、このサン・ローシュのGîteを予約していました。例に漏れずキャンセルしたのですが、教会の目の前にありました。なかなか評判が良いようですよ⭕️

 

集落を抜けて道なりに進んでいくと、GRは林の中に入る横道にそれていきます。あとはここを降っていくだけです。

リヴィニャックの町が見えてきましたよ🎶

降りてから橋を渡ればもう町の中です。

Livinhac-le-Haut

14時15分到着です。

まずは予約したGîteへ向かいます。地図ではGR沿いにあるみたいですね。今日の宿は"Gîte La Coquille Bleue - Chez Claire"というところです。ここは最初予約しようとしたときは🈵だったのですが、1日ズレてから再度連絡したらいいよーと言ってくれました。連絡も早かったですね😊

ちなみに、たまたまかもしれませんが、このリヴィニャックの宿は当初どこも空いていませんでした💦それでその手前のサン・ローシュの宿に連絡したのです。コンクの次ということで泊まるハイカーも集中するからですかね🤔

 

着いてみるとメガネのハキハキしたおばさんに出迎えられました🤓またまた大歓迎です。とりあえずシロップジュースをいただきます🍹

クレール

この歓待がなにより嬉しいんですよね☺️英語も上手いわけではないんだけど、一生懸命喋ってくれます。というか、向こうも上手くないからむしろ喋りやすいです。クレールはユーモアもあって、楽しい人です😊

お喋りして、落ち着いてから部屋へ案内されます。

スッキリとした部屋

外観のボロさ(ごめんなさい)とは異なり、中はキレイにリフォームされています✨部屋は5人部屋で、ピカピカのフローリングにシンプルなベッド。シャワー&トイレも部屋に別室として付属してあります。非常に使い勝手のいいお部屋ですねー😀

とりあえずシャワーを浴びて、洗濯します。だいたいのGîteでは洗濯は洗面所か、桶を持って外の蛇口で手洗いします。ここは別棟のガレージでやりました。粉洗剤も置いてあって使っていいよとのことだったので、ありがたく使わせてもらいます。

階段の手前にガレージ

干す場所は家の裏にあるクレールの家庭菜園のスペースでした😀トマトとかズッキーニとか作っているみたいです。なんか、生活感が感じられていい雰囲気の場所です。

干し終わってから家に戻ると、誰かが来ていました。お😀ハナですね。彼女も同室になりました。結局、この日はうちら2人だけでとても静かでよかったです😊昨日がなかなか眠れなかったので今日はグッスリですかね。

 

ちょっと町を散策👣

Église Saint-Adrien

教会は新しめでした。教会前の広場にはバーやエピスリーもあります。憩いの場という感じですね。

ここは教会のすぐそばにある別のGîteですね。後で話を聞くと、神の使いディディエはここに泊まったようです。BIOの食材で作った料理をだしてくれるみたいですよ🌱それぞれ個性がありますねー。

すっかり☀️

教会前には役場もあります。夏らしくネムの花が咲いています♬

一旦宿に戻ります。

 

ここは夕食が付かないので、ハナと食べに行くことになりました。教会前に18時半待ち合わせです⏰それまで、今後の行程についてクレールに相談に行きます。

明日の目的地は25km先のフィジャック(Figeac)で、そこで1日休養日を設けることにしました。そこからカオール(Cahors)までの90kmを何日で渡ろうか考え中…。

クレールもGR65は歩いたことがあるので、今後の行程についていろいろアドバイスをくれました😊

フィジャックからカオールまでの90km、1日30kmで頑張れば3日で歩けるけど、それはやめた方がいいよと言われました。クレールは20〜25kmを目安に体と相談するべきだという意見で、私も賛成でした👍

毎日歩く前の朝は25kmだと長くないように感じるのですが、歩いていて20kmを超えたくらいから意外に疲れがドッと出てきます。そこから10kmだとさらに2時間あることになりますし、道もラクだとは限りません。何より、暑さがしんどいので、午後はなるべく歩かない方がいいと学びました。

ただ、クレールが言うには、GR65はル・ピュイからコンクまでが本当にキツくて、あとはピレネーまではそれほど⤴️⤵️もキツくないから心配しなくていいよとのことで、少しホッとしました😌

ついでに、フィジャックの次の宿も電話で予約してもらいました✌️こういうことは遠慮せずに頼むだけ頼んだ方が自分のためです。

 

クレールの身の上話も少し伺いました🤓

彼女はこの村の出身ではなく、クレルモン=フェランの方の出だそうです。パリに出て、郵便局でずっと働いていたそうなんですが、毎日毎日忙しくて気が狂いそうになって、ふとこの村へ移住したのだとか。おそらくはイヴァン同様、この道を歩いて変化があったのでしょう。

彼女は人と本当に楽しそうに話します😊誰であってもそうです。他人事だけど、彼女がこの村に越してきたのは正しい選択だなと思います。

 

日記を書いたりしていると時間が近くなったので、広場に向かいます。

着いてみると、アレクシもいました🙋‍♂️ハナと何か話していたようです。彼は中心から少し離れた農家の家に泊まっているらしく、夕食があるからまた明日と言ってほどなく帰っていきました。

ハナとバーのテラス席に行くと、横にはディディエと大柄なおじさんが😀少し喋って彼らも夕食の時間なので席を立ちます。せっかくなので📷

ハナとディディエ

ディディエは明日フィジャックから4km先のラ・カサニョール(La Cassagnole)まで行くそうで、私はフィジャックには2日ステイするのでおそらくここでお別れです。彼には本当に感謝してもしきれません🥲

サンジャック(サンティアゴ)に着いたら報告してくれと言われたので、連絡先を教えてもらいました。彼とももう一度会って、一緒に歩きたいですね😊さようなら、ディディエ👋

 

さて、夕食です。

お腹は減っていなかったのですが、メニューがあまりなかったので、ハンバーガーとサラダセットにしました。ハナも同じものです。

ハナは若いですが、プラハの高校で美術史を教えている先生です🧑‍🏫理由は定かではありませんが、学校生活にかなりフラストレーションが溜まっているようでした。それで休みをもらって歩き始めたのだとか。

歩き始めたとはいえ、距離が距離です。プラハからサンティアゴまで3000kmくらいでしょうか?彼女はこの時点ですでに2ヶ月歩いてきていたのでした😵この距離を歩こうと思ったことに驚きます。学校も学校でよく許可したものです。

ただ、近頃になって、学校の上司から電話が来るようになって、旅の日程を早めなければならないかもと焦っていました。旅の途中に現実がやってきてしまうと、やっぱりイラッとしますよね☹️

ハナから聞いたのは、彼女の住むプラハはすごくきれいな街ということ、ドイツでは泊まるところがなくて大変だったこと、そこで親切な人に泊めてもらってとても感動したこと、スイスは山の景色が素晴らしいけど物価が高すぎて、食費を削るのに必死だったこと、フランスではフランス人がフランス語ばかり喋って少し寂しく思ったことなど、歩いてきていろんなことがあったんだなーと想像してしまいました🙄そりゃタフになります。

あとは、毎日同じ服を着て歩いて、同じ服で寝泊まりもしているから荷物が軽いことなど😄たしかに彼女は毎日同じワンピースを着ていました。

ハンバーガー(素材がいいからかおいしいんですよ😋)を食べながらいろいろ聞いている自分に対してもなんだか妙な感じがします。見知らぬ土地で、ほとんど初対面の人と話して共感しながら聞いているんです。実際にあったことを体験しているのは彼女でも、私も私でその人の人生を経験しているんですよね。これは単純に豊かなことだと思います☺️

 

部屋に戻りましょう。

ハナは窓のそばが好きらしく、今日は静かに眠れそうでよかったと安堵していました。やはり昨夜はよく眠れなかったようですね😄一通り準備を済ませて、22時消灯です。

深夜に少し雨が降るようです。朝には止んでくれればありがたいのですが、どうでしょうか。