2022/9/1
22日目
La Romieu(La Refuge du Pèlerin) ~ Larressingle(Gîte La Halte de Larressingle) : 21km
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全くもってポールのせいではないのですが、揺れてあまりよく眠れず。寝返りだけでもかなりゆらゆらするんですよね😣
フランスで2段ベッドだったのはコンクとラ・ロミューだけで、コンクのときはあまり気にならなかった気がします。
後々の話ですが、スペインのカミーノは巡礼者がケタ違いに増えるのでほぼ2段ベッドです。こればっかりはいくら経験しても慣れませんでした💦
今日はラレサングル(Larressingle)まで21kmほど。昨日が長かったので、その代わりと言ってはなんですが割と短めですね🙂
ラレサングルも「最も美しい村」のひとつで、GR65からはほんのちょっと外にあります。
距離がちょうど良かったというのもあるけど、ラレサングルは9日目に泊まったリヴィニャックのクレールがオススメしてくれた場所なので、ぜひ訪れてみようと思っていました。
昨日の残りのバゲットを適当に食べて、8時に出発です。
ポールは10分くらい前に先に出発しました👋
まずは、カステルノー=シュル=ローヴィニョンを目指し、その後はコンドン(Condom)まで行きます。
5分ほど幹線道路D41を歩いてから右折し、脇道に入ります。
道が😅
倒木はうまいこと避けていきましょう。
舗道と草の道を交互に進んでいきます。
道はけっこう野生味溢れています。
林を抜けて開けたところへ。
曇りというか、晴れそうで晴れなさそうな感じです。
この辺のヒマワリは枯れています。
そうこうしているうちにカステルノー=シュル=ローヴィニョンへ到着。
ここも小さな昔ながらの集落という感じでした。
ベンチで水だけ飲んで出発。
この村も丘の上にあるのでまた降ります。
降ったらまた登り。
Église Saint-Germaine de Baradieu
登った先に小さな教会があります。
ここは庭が広く、ひと休みするのにも最適🧺🥪
古いですが中もよく整備され、非常に素敵な教会です。ポールもここでひと休みしていました😊
ポールは先に出発したので後を追いかけましょう。ここからコンドンまではだいたい7〜8kmってところでしょうか。
この辺りは小さいですが一面にヒマワリが咲いていました。
なかなか晴れ間が見えない🫥
また林を降っていくと中規模の湖があり、そこに沿ってぐるっと歩いていきます。
あとは湖から西方へひたすら一直線に歩けばコンドンに到着します。ここはさして言うこともないので割愛😅
お😀
町が見えてきました。
けっこう大きな町なんですかね?
カテドラルへ向かいます。
😳
コンドン到着❗️
町もなかなか大きいですが、カテドラルも大きいですね。
周囲はカフェがたくさんあり、賑わいを見せています🙂
出発からここまで2時間40分くらいかかりました。町を見つつ休憩しましょう☕️
コンドンはジェール県の中心都市のひとつだそうで、ここを拠点にアルマニャックのワイナリーや「最も美しい村」など近郊の村への観光ができるようです。
また、撮り忘れてしまいましたが、デュマの『ダルタニアン物語』の登場人物、ダルタニアンと3銃士の像がカテドラル前にあります。ダルタニアンはここから南へ40kmほど行ったリュピアック(Lupiac)近郊のChâteau de Castrlmoreが生家なのだそうです🏰
カテドラルはゴシック建築ですね。壮大で迫力があります。
奥行きがあり、とても明るく柔らかな印象です。ゴシックはガチガチな印象を受けることもままありますが、彩光のおかげかふんわりしています。
ステンドグラスも美しいですね。
教会内には巡礼者に向けた情報コーナーもあります。まあ私は全然読めないのでチラ見しただけでしたが👀
Cathédrale Saint-Pierre
なかなかに迫力があります。
ツーリストインフォメーションでスタンプをもらいます。
『ダルタニアン物語』をモチーフにしたものですね😉
広場のカフェでひと休み☕️
40分ほどのんびりしました。
なんか、この頃になると、最初にずっとゼーゼーして歩いていたのが嘘みたいな気がしてきます🙄9月に入ったとはいえ、暑さはまだまだ厳しいのですが、慣れたせいかツラくはなくなっていました。
誰かから、この辺りになるとちょっとつまらなくなるよとは言われたのですが、毎日違う道を歩くのでそんなことはありませんでした😊ただ、起伏やドラマチックな風景の移り変わりは少ないので、そういう意味ではつまらなく感じる人もいるでしょう。
私にとってはポールの存在がかなり大きかったですね。ずっと一緒にいるわけではないのですが、朝晩はだいたい2人で食事しながら会話したり、そういうのが非常に幸せでした☺️
さてそろそろ出発しましょうか。
町のブーランジュリーで適当にサンドウィッチを買ってコンドンを後にします。
バイズ川(la Baïse)にかかる橋を渡って、川沿いの散歩道を少し歩いていきます。
la Baïse
奥に緑窓のきれいな家が見えますね。
そういえば、ここコンドンには日本語が使えるGîteがあるみたいです😳
"Miam Miam Dodo"の宿情報にはオーナーの使える言語も記載されているのですが、"Gîte Le Relais Saint Jacques"という宿はGR65上でおそらく唯一日本語可の宿です。
これまで英語可の宿でも全然というところもあったので、どこまで使えるかは若干怪しいですが、いずれにせよ評判も良さそうですし、泊まってみるといいかもしれません。
川沿いの道
散歩道を出口まで進んだら左折します。今度は住宅街の中へ。しばらく歩くとロータリーがあり、そこの近くの木の下にいくつかピクニックテーブルがあるので休憩できます。まぁコンドンを出発したばかりですが、急ぐ必要もないので先程買ったパンでも食べましょうか😉
ここのピクニックテーブル、なかなかボロくてイスが底抜けしているものもありました😅とりあえず座れるので問題ありませんが。
12時過ぎて、いつの間にか晴れていたのでかなり日差しが厳しくなっていました☀️こまめな休息が必要です。
また出発👣
少し登り道があります。
丘の上に出ました😀
なかなか良い雰囲気です⭕️
ちらほらワイン畑も増えてきました。
アルマニャックの産地の中心地はオーズ(Eauze)らしいのですが、この辺も盛んなようですね。
6日目くらいにエスパリオンの4km先、ベシュエジュールで最初に予約していたドメーヌ・ダルマニャックという宿もこの地域と関係あるのでしょう。あの宿は泊まれなくて本当に残念だった😢
だいたい1時間ギリかからないくらいでしょうか。ある看板が見えてきます。
「フランスで最も美しい村のひとつ」と書かれたこの看板。ラレサングルの入口です。
村の中心まではまだ1km強あるのですが、ほぼ到着ですね😄
看板の方向に進めば中心へ、GR65は東方向の林の中を通ります。ラレサングルはGRから外れているのでパスしても問題ありません。
荷物だけでも置きたいから宿の案内に沿ってGRルートの方へ進みます。
林の途中で右折し、さらに林の中を進みます。
13時半に到着です😄
中を覗きこんでみると、ポニーテールの男性と短パンの女性がテラスでゆったり話しているのが見えました🫡
彼らがオーナーのイサベルとパトリス夫妻ですね👫
オープン15時と聞いていたのだけど、快く受け入れてくれました☺️
パトリスがシロップ水を入れてくれます。なんだかんだ暑かったので、染みわたるー😌
入口にパックパック、ストック、靴を置いて、中の案内は奥さんのイサベルが💁♀️
ダイニング
寝室は2Fでした。
寝室
洗面室&シャワー
非常にキレイで広々、作りも機能的でとても良いです😙昨夜が激狭だったからより開放感があります。
お庭も広々。
洗濯物もすぐに乾きそうです☀️
そうこうしているうちにポールも到着しました🙋
イサベルからラレサングルを見ておいでよと。
おいしいアイスクリーム屋さんがあるから忘れちゃダメだよとも言われました🙅♀️
よし行くか!
ラレサングルの中心までは徒歩10分ほどでした。空は飛行機がよく通るのか、飛行機雲だらけ。
お城が見えてきました。
入場は無料です。
お城というより、要塞の中に小さな居住区がある感じですかね。13世紀のものらしいですが、なんでこんな田舎に要塞を作る必要があったのでしょうか🤔
ツーリストインフォメーションも中の一室にあります。お姉さんに城に入れるのか聞いたら、個人所有だから立入はできないとのこと😕でもまあ見た感じ城自体は廃れていますね。
奥の赤い窓の家がℹ️
アイス屋さんがあったので食べましょう🍨
大人気❣️
100%手作りのアイスだそうで、味のバリエーションも豊富にあります。
2つ選べたのでシトロン・ヴェールとスリーズにしました。
🤤
んーまい😋
濃厚だけど後味スッキリで、いかにも手作りという味わいです。これはおいしい😋
あっという間に完食です。
ここはテラス席がたくさんあるので皆さん一様にアイスを食べています。
要塞の内部は城、アイス屋、本屋、インフォメーション、お土産屋があります。
本屋もなかなかいい感じです。
本屋から
アイス屋さんにポールがいますね😊
お城
教会はこぢんまりしています。
なんか、絵の雰囲気がシャガールみたいですね。
要塞内は狭くて、3分もあれば一周できるくらいです。
ちょっと外に出てみましょうか➡️
ラレサングルは村、というか、ほぼ集落に近いですね😅要塞の向かいに細い小道が3本ほどあってそこに家が並んでいるだけです。
Larressingle
なんか、どことなく沖縄の離島に雰囲気が似ています。ちょっと懐かしさを覚えますねー。
家の壁によくトカゲを発見できます。
通りを歩いていると、ほのかに甘い香りが漂ってきます。
そこら中でイチジクが成っていて、これがなんとも言えない雰囲気を醸し出しています。
あと、よくわからないけど、Xのような飾りがどの家の壁にもありますね。
後でイサベルに聞いたのですが、この村の住民はアイス屋さんと本屋さん、それと城の向かいでピザ屋さんをやっている3家族しかいないそうです😳住宅自体はそれよりももう少しあったけど、違うのかな?道理で静かなわけだ。
観光客もいるにはいますが、大勢ではないのでこの村のためにもこれくらいが良いでしょう。
ボチボチ戻りましょうか🙂
宿までの道がこれまた長閑で良いんですよね☺️
本当に婆ちゃんちに帰ったような感じなんですよ。いやー、リヴィニャックのクレールが良いところだと言っていたのもわかります。ラ・ロミューもここも、とても穏やかです。
着きました☺️
夕食までポールと今後の予定を考えたりしました📖
明日はオーズにまた2人で予約してあるのでOK。明後日、ノガロ(Nogaro)とその翌々日エール=シュル=ラドゥール(Aire-sur-l'Adour)も目当ての宿に連絡しといたらOKの返事をもらっていたので良し👌
ポールにそのことを言ったら早速その2軒に連絡して予約していました😄
彼女は律儀にクレデンシィアル、"Miam Miam Dodo"それと自分のノートの3箇所にスタンプをそれぞれもらっていて、そのノートに「友(ポール)へのメッセージ」を書いてと頼んできました。
ポールと出会わなくても別のカタチで旅は続いたでしょう。しかし、昨夜気づいたように、この年齢差による関係性がとても良かったように思います。彼女もよく喋るけど、穏和で思いやりがあり、重い荷物を背負って歩く姿を見ていると、自分も自然と前へ歩いているのです。
彼女は意地でも自分で荷物を背負います。なぜなら自分はPèlerinだからと言います。彼女のこの姿勢はスペインを歩いたときによく思い出しました。
🪴
連日の歩行のせいか、足首の古傷の部分が腫れて歩くのもなかなかしんどかったので、イサベルに頼んで保冷剤で冷やしました🧊これで翌朝どうなるかなって感じですかね。
例によって19時から夕食、だったのですが、ここはちょっと変わっていて、喋りながらアペロを1時間くらい楽しんでからの夕食でした。しかも客は2人だけ。まったりモードです😌
白ワインにメロン、トマト、ポッキー。
ダイニングではなく、外のテラスで過ごします。
昨夜、Google翻訳の音声機能がけっこうマトモだとわかったので、フランス語で会話している部分はモードONにして聞いてみたら、断片的にですが何を喋っているかわかったので、会話に加われました😳
ちなみに、イサベルとパトリスは英語を使えたので、会話自体は問題ありません😊
この2人も好人物というか、いろいろ会ってきた人の中でも特に印象に残っている方々ですね。マス・ド・ダラのエステルの家で、ボルドーから来ていた夫婦のパスカルという旦那さんの表情がとても印象的だと話しましたが、2人もそれに近いです。
穏和、この穏和さが村の雰囲気ともまた合っていて、彼らがここに住んでいるのもなんとなく分かる気がしてきます。
話を聞くと、2人はかつて北部のリールに住んでいて、そこから自転車で世界中を旅したのでした。一番遠くへは、ロシア経由で中国へ入国し、果てはカンボジアまで走ったのだとか🚵♀️
自転車は環境に負担をかけず遠くまで行ける乗り物。夫のパトリスはwebグラフィックデザイナーで、PCさえあれば旅先で仕事もできるのでこのようなワンダフルな旅をイサベルを連れてしたのでした。
さて、夕食です。
灯はロウソクだけ、でもそこまで暗くありません。パンはパトリスの手作り、料理は全てBIOのもので、とてもおいしかったです😋
クスクスとビーツのサラダ
🤤
翻訳を眺めていて、パトリスのある言葉に目が釘付けになりました。
「楽しいことだけが彼らを楽しいものにする」
これは非常に含蓄があるなーと思いました😌なんかGR65を歩くハイカーと似ている気がするんですよね。
人を「楽しいものにする」って、ありそうでないように思います。この言い方は他人から見て「楽しいもの」に見えるってことですよね?しかもこれ、単純に「楽しそう」ってことではなくて、その人の人生が「豊かに見える」ってことじゃないかと彼らの表情を見て感じたんですよ。
デザート
部屋に戻ってからポールと、ここに来て本当に良かったという話をしました😊
もう本当に良かった、これに尽きます。
同じことを言う人は探せばいるでしょうが、同じシチュエーションはないでしょう。私にとってはポールも同様です。
改めて、人と言葉の出会いに感謝する一日になりました☺️